アジアの一休さん

アジアで最も知られている日本のお坊さんと言えば一休さんだろう。もちろん日本アニメの「一休さん」が各国で放映されていたからだ。

このホームページの基になった「バックパッカーのためのアジアお坊さん入門」(「旅行人」2006年春号掲載)執筆時に東映アニメーション国際部に問い合わせたところ、アニメ「一休さん」が放映されていたのは、タイ、ミャンマー、シンガポール、マレーシア、インドネシア、中国、香港、台湾、イラン、ハワイ、イタリアの11の地域だそうだ(ただし、その後、現在に至るまで放映国はさらに増えている)。

筆者がタイのお寺で修行していた頃、日本の観光地でよく売っている托鉢人形を一休さん人形としてタイの小僧さんたちにプレゼントしたら大変喜ばれたので、日本帰国後も京都の一休寺で新たな一休グッズを購入して送ったものだ。

最近の日本のおもちゃには昔のアニメを使ったものがたくさんあり、一休さんものもバッジ、ストラップ、フィギュア、プリクラなど盛りだくさんだ。インターネット上ではグッズの売買もされているし、ホームページも開設されている。2004年には一休さんのパチンコ台まで現れた。アジアでも様々な一休グッズを見かけるが、2003年の初頭に北京の日本人学校に亡命のために駆け込んだ北朝鮮の少年が、一休さんのジャケットを着ているのを見た時にはさすがに驚いた。東映アニメーション国際部の話では、国交のない北朝鮮で一休さんが放映されたことはなく、おそらく中国製品が流れ込んだのではないかとのことだった。

数年前まで、タイではコンビニやスーパーなどでいくらでも一休グッズを見かけたのだが、最近では余り見かけなくなった。ただし番組自体は、上にも記したようにタイ以外の国も含めて今も放映されている。

⇒その後の情報についてはMy blog 「その後の一休さん」(☟下をクリック)も参照してください。